長い時間と大金をかけて学んだ施術で結果が出ず、苦しんだ時期がありました。仙骨にヒントを感じ、研究しオリジナルの仙骨調整を10,000症例にしてきたことで、いまでは症状の元になっている原因、解決すべき場所、症状の関連が判断できるようになりました。この理論と経験をもとに、症状の原因や解決方法をお伝えしていきます。一般的な考え方とかけ離れている内容も一部あるかもしれません。とはいえ、経験して確信している内容です。お役に立てると幸いです。
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1、ぎっくり腰ってなに?
30歳を超えた人なら、ぎっくり腰を経験している人多いんじゃないでしょうか?最近は10代や20代で経験する人も増えています。これは、現代の生活習慣ゆえ。その点も予防法でお伝えしていきます。原因がわかれば、適切な予防法や解決策がみえてきます。
ぎっくり腰とは…
ぎっくり腰は通称名で、正しくは急性腰痛症といいます。日頃の生活習慣で歪みが積み重なり、腰への負担が引き金になって起きます。「骨盤の歪みが強くなっていますよ!」という、身体からのSOS。 欧米では「魔女の一撃」と呼ばれます。
▶︎起きやすい年齢
起きやすい年齢は20~60代と幅が広め。最近は10代や20代の若者にも起きています。
▶︎こんな場合は骨折かも(要注意)
骨粗鬆症になりやすい閉経後の女性、70歳以上の高齢者の場合はぎっくり腰と決めつけないことです。「腰椎の圧迫骨折」の可能性も。整体や整骨院に行く前に、早めに整形外科を受診して骨折の有無をチェックしましょう。骨折が無いのが確認できれば、整骨院や整体の施術を受けても大丈夫です。
▶︎ぎっくり腰でよくある誤解
腰への負担や筋肉の衰えが原因と言われるぎっくり腰ですが、真実は違います。ぎっくり腰になった時によく聞く言葉「重いものを持ったから」。これらは、ぎっくり腰の引き金(トリガー)にはなっても、根本の原因ではありません。根本原因は、骨盤の真ん中にある[仙骨]の歪みで、そこに衝撃が加わることでぎっくり腰を発症します。仙骨の歪みが小さければ、重いものを持ってもギックリ腰になりません。逆に、仙骨の歪みが強いと、1回のクシャミの衝撃だけでぎっくり腰になることがあります。
▶︎引き金(トリガー)になる動き
重いものを持ち上げる、クシャミをする、ベッドから起き上がる、尻もちをつく、など急激に腰に負荷をかける動作。または、長時間のデスクワークや運転、ソファーや座椅子、マッサージチェアに座るなどの長時間の歪む姿勢が引き金になります。引き金になる動きの直後にぎっくり腰を発症するので、これらが直接の原因と勘違いしてしまうのも無理はありません。これを逆手にとると、日頃から引き金になる動きをしないよう気をつけることで、ぎっくり腰の予防になります。
▶︎ぎっくり腰の症状
重度の症状が出ている場合は、要注意。仙骨の歪みが強くなっていて、腰椎ヘルニアや坐骨神経痛発症の一歩手前の可能性が大です。軽度の症状は、腰の筋膜・筋肉・靭帯が傷ついた結果起きるものがほとんど。どちらにせよ、ぎっくり腰になったということは、仙骨の歪みが強くなっている証拠です。次の項目であげる、対症療法に加えて根治療法も考えましょう。
▶︎軽度〜中等度の症状
- モノを持ち上げた瞬間に腰にビキッと痛みを感じた
- 長時間座っていた後に急激に腰が痛くなった
- 腰の違和感が時間共に痛みになってきた
- 腰全体が張っている
- 足先や下半身が寒い
- くしゃみや咳でもビキッと痛みが走る
- おじぎをすることも、体を反らすこともできない
- 腰を丸めてないと歩けない
- 顔を洗うような前かがみの動作ができない
- 座った状態から立ち上がるのが辛い(が、立ち上がれる)
- 歩くのが辛い(が、一応歩ける)
- 布団から起き上がるのが辛い(が、起き上がれる)
▶︎重度の症状(腰椎ヘルニアや坐骨神経痛に発展しやすいので要注意)
- 座った状態から立ち上がれない
- 歩けない(ハイハイで移動している)
- 布団から起き上がれない
- 腰の「真ん中」がズキズキする
- 腰が痛くて寝返りできない
- 上半身を起こして座れない
- お尻や脚にピリピリした痺れを感じる
▶︎回復までにかかる時間
軽度か重度かで変わってきます。自然治癒を待つのか、湿布や痛み止めなど対症療法をするのか、筋肉をほぐすのか骨盤調整をするのか、根治療法の仙骨調整をするのか、どれを選ぶかでも変わってきます。一般的には、発症から約1か月で元の生活が送れるようになることが多いと言われています。
2、自力でできる対処法
▶︎ゴムベルトは必須!
腰にトラブルを抱える人が持っている「コルセット」。安心のために装着したい気持ちはわかります…でもね、実際のところ、あんまり楽にならないパターンがほとんど。骨格の専門家としては、コルセット代わりにゴムベルトをおすすめします。1日でも早く楽になりたければ、ゴムベルトを入手して早速使いましょう。いま発症していなくても、慢性腰痛のひとや、ぎっくり腰の再発が怖いひとは、事前にゴムベルトを入手しておくのは賢明です。
(1)早く楽になりたければマスト!
「ぎっくり腰になる仕組み」でお話ししたように、本当の原因は仙骨の歪み。仙骨の歪みは仙骨調整で取り除くしかありません。とはいえ、ある部分をゴムベルトでギュッと締めることで骨盤の仙骨に繋がる関節部が固定され、仙骨の歪みの影響を少しだけ軽減してくれます。難しいことは抜きにして、少しでも早く楽になりたい人は、ぜひ試してみてください。
(2)ゴムベルトを入手する
おすすめのゴムベルトのリンクを載せておきます(男女兼用)。自分のサイズよりもやや小さめを選びましょう。間違っても大きすぎるサイズを選ばないように。ひとつ1,000円ほどなので、サイズを迷っているなら、近いサイズ2パターン買っておくのもアリです。
(3)ゴムベルトを巻く位置がポイント
巻く位置がかなり重要です。適当な位置に巻くと、全く効果を感じないので気をつけて。ズボンやスカートの上から巻くと、丸見えで恥ずかしいだけじゃなく、時間とともに位置がズレてきます。そうならないよう、下着の上に装着しましょう。皆さんが思っているより、かなり下の位置に巻きます。ヘソから手のひら1個分下のところに、ゴムベルトの上ヘリがくる高さです。恥骨のやや上に巻く、というイメージ。ギュッと少しキツめに巻くのも、楽になるポイントです。骨盤の安定感が増し、痛みが軽減し、歩きやすくなります。
(4)どんなときに装着する?
装着している状態が辛くなければ、一日中つけっぱなしで大丈夫です。歩くときや座るときは、装着している方が安定するので、締め付けが辛くなければ付けておきましょう。寝る時は外してもオッケーです。数日装着してみて、痛みが軽くなってきたり、動くのが怖くなくなったら、ゴムベルトを外している時間を徐々に増やして様子をみましょう。
▶︎歪みを悪化させない体勢で過ごす
(1)発症から3日間は安静に寝て過ごす
発症から3日間は、痛みがピークになりやすい時期。この期間は無理をせず、横になって安静に過ごします。この期間に傷ついた筋組織や靭帯が修復し始めます。無理なストレッチは修復の邪魔になるので控えましょう。痛みはあるけど普通に歩ける軽度の症状なら、無理のない程度にストレッチしたり動いても大丈夫です。
(2)寝るときは横寝
ぎっくり腰の間は、できるだけ横寝しましょう。この時、両膝を適度に曲げて、膝の間に柔らかいクッション(枕)を挟むと、さらに楽になります。締めつけが辛くなければ、ゴムベルトを巻いたまま寝ましょう。無意識にする寝返りは激痛になりがち(恐怖)。ゴムベルトをすることで寝返りの痛みを軽減できます。
(3)座るときはお尻の穴を潰さない
食事などで座るときも、ゴムベルトをしたままの方が安定します。床に座るなら正座、イスに座るならお尻の穴を潰さないように座るのが、悪化させないポイントです。正しく座れるか心配な人は、ゴムベルトと一緒に、歪みを予防してくれる骨盤クッションを使うと安心。歪みの理論はたくさんあって、世の骨盤クッションすべてが良い感じに歪みを予防してくれるわけではありません。個人的にリサーチして、現時点で一番オススメできるクッションのリンクを乗せておくので参考にしてみてください。
(4)絶対にしてはいけない体勢
ぎっくり腰になったとき、一番してはいけない体勢は「お尻の穴を潰す体勢」。骨盤の真ん中にある仙骨をさらに歪ませ、ぎっくり腰や腰痛を悪化させたり、症状を長引かせる原因になります。とくに座面が柔らかいソファーや座椅子は悪化するから気をつけて。座ったときに毎回「お尻の穴が潰れていないか」確認する癖をつけましょう。もし潰れていれば浮かせるように体勢を変える、または骨盤クッションに座ります。
▶︎痛んだ筋肉や靭帯をケアする
ぎっくり腰になると、腰が痛くなります。これは腰椎を取り囲む筋肉や靭帯が「ぎっくり」の衝撃で傷ついてしまったから。対症療法になりますが、痛んだ筋肉や靭帯をケアすることも大切です。
(1)厚着をして身体を冷やさない
意外かもしれませんが、ぎっくり腰の時は体を温めるのが正解です。発症直後であれば患部を冷やしても良いですが、組織の修復を目的にするなら患部と身体を温めましょう。ぎっくり腰の時に薄着をしていると、冷えで修復が遅れるばかりか、筋肉が硬直して痛みが増します。とくに腰から足首や足先が冷えないよう、温かい服装で過ごしましょう。
(2)お風呂で腰を温める
患部や身体を温めることで、筋肉が緩み、痛みが和らぎます。動くのがちょっと面倒でも、歩けるようになったら熱めのお風呂にしっかり浸かれると理想的。浴槽のお湯はたっぷり入れるのがポイント。浮力が大きくなり、お尻の穴が潰れにくくなります。
(3)湿布で患部の炎症を鎮める
普通の湿布(冷湿布)は、患部を冷やします。ぎっくり腰の場合は、冷湿布ではなく炎症を抑える消炎鎮痛作用の湿布を使いましょう。ただし、直射日光を浴びないよう気をつけてください(日光アレルギーを発症する可能性)。湿布を貼ったまま日焼けサロンに行って発症してしまった例も聞きますから人工紫外線も気をつけましょう。また、頻繁に使うことで「皮膚のかぶれ」に悩まされることも。湿布の副反応欄をよく読んで、正しい使い方をしてください。最近は病院に行かなくても薬局で購入できます。
(4)天然成分で炎症を鎮める
天然の植物成分を使った体に優しいケアもあります。湿布代わりに使える天然成分のクリームなので肝臓や腎臓への負担が少なく、かぶれや日光アレエルギーなど副作用の心配がありません。このクリームにはウィンターグリーンという植物エキスが入っていて、天然のサリチル酸メチル(消炎鎮痛作用)が高濃度に含まれています。私は、体が疲れた時にこのクリームを愛用しています。唐辛子エキスが含まれているので、塗った直後はひんやりしますが、しばらくするとホットになり患部への血の巡りをサポートしてくれます。
(5)腰以外の部位もケア
骨盤と関係する筋肉は腰だけじゃありません。「太ももの外側」と「ふくらはぎの裏側」は骨盤と密接に関係する筋肉です。そこも同時にケアすると、修復が速くなります。
▶︎痛みのピークを過ぎたら動き始める
痛みのピークを過ぎたら、適度に運動しましょう。そのほうが筋肉が緩まり、血流が良くなって、傷ついた組織の回復をさらに加速してくれます。不安なら、腰ベルトを付けたまま動き始めましょう。安静の時間を必要以上に長くしないように。
(1)まずは家の周りの散歩でもOK
いきなり激しいストレッチや運動をしないで大丈夫です。まずは、家の周りをゆっくり一周歩くことから始めましょう。慣れてきたら近くのスーパーやコンビニに、というように少しずつ距離を伸ばしていきます。
(2)モゾモゾ体操をする
片平氏著「モゾモゾ体操であなたのカラダがみるみる生き返る!」で紹介されている体操です。ゆっくりした動きの体操で、脳脊髄液の流れを良くし、傷ついた組織の修復を助けてくれます。劇的に痛みが取れるわけではありません。とはいえ、体には確実に良い変化をもたらしてくれます。動作を分かりやすくまとめたので活用してください。
3、どこに行ったら良い?
▶︎整形外科、整骨院、整体院、鍼灸院の特徴
整形外科、整骨院、整体院、鍼灸院…と候補はいくつかあって、ぎっくり腰への治療や施術は様々です。一般的な対応と特徴をまとめました。ちょっとマイナーな施術=頭蓋仙骨療法(クラニオセイクラルセラピー)、筋膜リリース法、トリガーポイント療法は「ほぐし」と同じジャンルで考えてOKです。
▶︎木の理論で考える
「ちゃんと治したい」「二度と再発はしたくない」と思うなら、木の理論が大切になります。よく、ぎっくり腰を何度も何度も再発したり、悪化させて腰椎ヘルニアや坐骨神経痛まで進行してしまう人を見ます。それは、この木の理論を知らないか、なんとなく近くの病院や整体に行っているから。ぎっくり腰が起きる理由が分かっていたら再発させない施術を選べます。根本原因は[根っこ]、症状を引き起こす原因は[幹] 、現れた症状は[枝葉]です。
木の理論で先ほどの表を分類するとこうなります。
▶︎結局どうしたらいいの?
骨格のプロとしてオススメするのは…まず発症直後は、紹介したゴムベルトなどで応急処置(セルフケア)をします。外出できるまで回復したら、下図のどちらか、みなさんの目的に合った専門家を頼りましょう。
4、整体で治る?治らない?
▶︎「治る」には2種類ある
[痛みなどの症状が良くなること]を治るとするなら、どんな整体でも"治る整体”と言えます。一方で[二度と再発しない状態になる]ことを治るとするなら、根治療法にあたる仙骨調整の整体が ”治る整体" といえます。
▶︎施術の種類と経験年数で選ぶ
整体に限らず、整骨院、鍼灸院も、治療家の知識や技術力が結果を大きく左右します。とくに整体は民間資格のため、1ヶ月の研修でデビューする人もいれば、1年〜2年がっつり座学と実技を重ねてデビューする人もいます。とはいえ、学ぶ期間が長ければ質が良いということでもありません。どんな施術を習得しているかもかなり重要です。例えば、10年ほぐしをし続けてきた整体師と、2年仙骨調整をしてきた整体師がいた場合、後者の方が難しい症例や重症症例を完治に導くことができます。
▶︎良い整体院を選ぶポイント
ホームページやSNSだけでは、良い整体院か区別するのは難しくなっています。これは、みな集客やマーケティングに力を入れているので、ホームページやSNSの質が一様に上がっているためです。正直「通ってみないと分からない」状態。とはいえ、技術力や人気度が現れるポイントがあるので参考にしてみてください。
▶︎仙骨調整と骨盤調整はこう違う
大きな違いは、仙骨の歪みを取り除くかどうか、です。仙骨は骨格の要。仙骨を整えることができれば、腸骨・坐骨・恥骨は自動的に本来の位置に戻ります。連結している背骨までも、自動調整がかかり背骨の不要なカーブが取れてきます。骨盤調整と仙骨調整は似ているので、この違いを知っておきましょう。
▶︎仙骨調整できるサロンはまだまだ少ない
「仙骨が歪む」ことは、治療家にもあまり知られていません。仙骨の歪みパターンは思ったより複雑で、触診しにくい骨で検査が難しい点も、仙骨調整が普及しない一因だと予測します。
以前の私のように、骨盤調整の結果に満足できない治療家の方はたくさんいるのではないかと思います。同じような方がいたら、仙骨の検査・調整について学ばれることをおすすめします。当アカデミー(アルティメット整体アカデミー)で重症症例に対応できる仙骨調整+αをお伝えしています。
5、「もう二度となるもんか!」ぎっくり腰の予防法
▶︎原因は自分で作っていることに気づく
「二度となるもんか!」と思いながら、ソファーにもたれてTVを見る生活を続けたら、間違いなく再発します。仙骨の歪みは、お尻の穴を潰す座り方で引き起こされることを覚えておきましょう。家や職場で、無意識に歪む動作や姿勢をしていないか、日頃から座り方をチェックする癖をつけると安心です。
▶︎筋肉をふわりと柔軟にしておく
日頃から筋肉をふわりと柔軟にしておけば、ぎっくり腰のリスクはグッと減ります。とはいえ、ハードスポーツをする必要はなくて、ヨガやストレッチ、なんなら1日20分ほど歩くだけでもOKです。とにかく日頃からこまめに動いて筋肉を柔らかくしておけば、発症を予防したり遅らせることができます。「太陽礼拝」の「ダウンドッグ」という動きは足腰を緩めてくれる動きです。動画を貼り付けておくので、起床時や寝る前の運動に取り入れてみましょう。
▶︎仙骨の歪みを取り除いておく
再発を防ぎたい場合は、やはり根本原因を取り除く仙骨調整は視野に入れたいところ。仙骨の歪みは、みなさんが思っている以上に、様々な悪影響を身体に与えます。仙骨調整で予想外の症状が改善した、なんてことも。例えば、不整脈は胸椎の歪みによっても引き起こされます。下のGさんのように、仙骨調整で胸椎の歪みを取り除き、不整脈をケアすることも可能です。仙骨に触れない骨盤調整では、まず出来ないことです。
6、まとめ
さいごまで記事を読んでいただいてありがとうございました。
「ぎっくり腰は癖になる」こんな言葉があるけれど、対策がわからなかったり、根本原因がわからないままだと、この言葉通りになってしまいます。今回の記事で原因と発症プロセスを理解できたら、適切なケアで、回復を早めて再発を回避できます。ぜひ参考にしてみてください。
よかったらこちらの動画も見てみてくださいね!